■ はじめに
みなさんは、「仕事の質」という言葉を聞いたことがありますか?
今回のコンサル通信を読んでいただいているみなさんは、毎日、「時間内に仕事を終わらせたい」「仕事を効率的にやりたい」と思っているのではないでしょうか。たぶん、そのような「仕事の効率」つまり生産性については、いつも意識していると思います。しかし、今やっている「仕事の質」はどうなのか、と考えたことはないでしょう。
私は社会人になって、某メーカで設計部門に配属されました。入社して間もなく開発プロジェクトが発足し、いきなりプロジェクト・マネジメントと設計を兼務することになったのです。たくさんの部門や他の会社を巻き込んでの開発でしたので、調整も大変でしたし、決めなければならないことも山積みでした。設計作業をする傍ら、毎日、関係部門や協力会社と連絡を取り合う日々でした。
当時は、まだパソコンもなく、当然、電子メールもありませんから、とにかく電話と会議です。一日の大半を電話と会議に取られ、設計は残業時間にやる毎日でした。設計作業にたくさんの時間を使いたいと思っていても、電話での調整や会議をやらなければプロジェクトは滞ってしまいます。私にとって、それはやらなければならない仕事だと思っていたし、いかにそれを効率よくやるかをいつも考えていました。
ところが、ある時、上司に呼ばれて言われました。「君は、いつも電話と会議ばかりで全く仕事をしてないじゃないか。残業までして何をやってるんだ。」
その時は、なんでそんなことを言われるのか分かりませんでした。電話も会議も仕事上必要だからやっていることだし、効率的にやる工夫もしてきた。電話も会議も仕事のはずだ。設計だって、ちゃんとやっている。なのに、全く仕事をしていないと言われるのは何故なんだ。
そこに、「仕事の質」が問われていたのだと知ったのは、コンサルタントになってからでした。
1章 はじめに
2章 あなたの仕事は“本質”からズレている
3章 “ズレ”が仕事の質を落とすのです
4章 どうして仕事はズレるのか
5章 仕事は“機能”でつながっている
6章 ズレを直して「仕事の質」を上げる
7章 社員の力を100%活用するために
8章 おわりに
このブログは、弊社発行の小冊子『社員力を100%活かすための 会社の仕事を作り直す方法』を再構成しています。
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