企業のコンサルタントの選び方(一つの視点として)

企業の改革活動を支援するコンサルタントには、どのような”人”が向いているのか。
これからコンサルティングを依頼しようとしている企業は、どのような”人”を選ぶべきか。

 

コンサルタントを使って企業の改革活動を推進して、結果が出るか出ないかは、コンサルティング会社ではなく、『コンサルタント』という”人”に大きく左右されます。
いかに評判のいいコンサルティング会社を選び、依頼したとしても、支援メンバーとして参画するコンサルタントはいいヤツもいればダメなヤツもいます。クライアント企業の企業風土や企業側メンバーとの相性もあります。
クライアント企業のことを真剣に考え、ベストな結果に導いてくれる”人”であるかどうかを見極める必要があります。

 

なので、これからコンサルティングを依頼しようとする企業の皆さんは、コンサルティング会社という”企業”ではなく、コンサルタントという”人”を選ぶべきです。

 

ただ、企業風土に合う人、企業側メンバーと相性がいい人というのは、すぐには分かりません。
提案書を見ると、クライアント企業のことを想ってくれているように見えるのですが、それが本心なのか営業トークなのか分からないので、クライアント企業のことを真剣に考え、導いてくれるかどうかも判別ができません。

 

では、見極めるポイントは何か。少し違った視点でお話しします。
ここからはあくまでも。これまでの経験から来る私論として聞いて下さい。

 

ズバリ、『ワークライフバランス』を求める人を選ばないこと。つまり、仕事と生活(仕事以外)というように、仕事と生活を両極に置こうとしている人を選ばないことです。

 

優秀で企業のことを想ってくれている多くのコンサルタントでも、仕事と生活を明確に区別している人はいます。
それは、いい仕事をするために休みをとってリフレッシュしているのであって、仕事と休み両極には置いていません。
また、家族との時間を大切にしている人もいます。それでも、家族との出来事の中に、「こういう教え方では上手くいかないなぁ」「いいアイデアが浮かんだ」「これ使えるかも」というように、コンサルティングに使えるネタを無意識に探していると思います。

 

だから、このような人たちは、仕事と生活を両極に置く『ワークライフバランス」を求めているのではないし、「仕事は生活の糧であって、やらないに越したことはない」という考え方とは違うと思うのです。

 

勘違いしていただきたくないのは、時間に関係なく働くことや、ストレスで苦しむまで働くことをコンサルタントに求めている訳でもないし、クライアント企業がコンサルタントに求めることを推奨している訳ではありません。
あくまでも、仕事と生活を両極に置いているかどうかです。

 

なぜ『ワークライフバランス』を求める人をコンサルタントに選んではいけないのか。

 

それは、その人は仕事、つまりクライアント企業のコンサルティングと生活とを、常に排反することとして天秤にかけているからです。
クライアント企業にとっては、我が社のことを真剣に考え、導いてくれるかどうかが重要です。それを天秤の片方の皿に乗せて、何かあれば何かと理由をつけて手を引いたり、安直な都合の良いゴールを引くような考え方を持つ可能性が高いのです。

 

アメリカのように能力で職を得る人たちであれば、仕事と生活を両極に置いたとしても、クライアント企業のコンサルティングに100%に近い能力を発揮するでしょう。しかし、残念ながら日本人は生活の中に仕事が混ざり込んでいるので容易に切り離すことができません。そのような中で、『ワークライフバランス』を実践して100%に近い能力を発揮することは皆無だと思うのです。

 

私論とは言え、当たらずとも遠からじだと思います。
ご参考までに。

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