鼻で笑われるけど、本当に大切なこと

プロジェクト活動で、情報システムの刷新や業務を根本的に見直そうという企業は多いと思います。

そして、必ずと言っていいほど聞くのが、
「目の前の仕事が忙しすぎて、メンバーがあまり参加できないんです。何かうまい方法はないでしょうか」
というフレーズです。

 

うまい方法があるんですが、お伝えしても、ほぼ100%の方が鼻で笑って本気にしてくれません。
「何言ってんだ、こいつ」という顔をされることもあります。
でも、これまで私の成功率が高いから申し上げているのですが‥‥。

 

だいたい、プロジェクト活動は本社主導で行われ、メンバーとして選ばれた人が検討活動に参加するケースが多い。
メンバーは、日々の忙しい中を時間を割いてプロジェクト活動に参加することになります。
正直、本社の人に招集かけられて面倒だし、目の前の仕事からは現実離れした議論だし、「何で俺が…」という気持ちでしょう。

 

そうなると、”上司から言われたから”とか、”仕方なく”と思うのではありませんか。
目の前の仕事が忙しいから参加できないのではなくて、プロジェクト活動なんかに参加したくないんです。
そうして一人来なくなり、二人来なくなり、何を議論しているのか分からなくなって議論についていけなくなって、プロジェクト活動は上手く行かないし、「やっぱりセッションに行かなくて正解だったな」ということになるのです。

 

そうならないための上手い方法は、次の3つ。

 

(その1)本社主体であるなら、プロジェクト活動のために現場に出向くこと。「わざわざ本社から来てくれた」という気持ちは、現場の人たちにとって重要なファクターです。

(その2)メンバーだけの密室会議にせず、情報をこまめに広く社員に伝えること。プロジェクト活動をしていることも知らない社員も多く、疎外感や他人事になってしまうと誰も協力してもらえなくなります。

(その3)楽しいと思えるセッションや検討会をすること。結局のところ、下手なコンサルタントがやるような、お決まりのセッションがつまらないのです。面白くて為になるセッションであれば、時間を割いてでも参加したくなるはずです。

 

どんどんと仲間を増やして、みんなが「おもしれ~」と思い始めれば、プロジェクト活動は大きなうねりとなって、その企業の当たり前の活動になっていくはずです。

 

私はクライアント企業の食堂に行ったときに、必ずと言っていいほどプロジェクトマネージャーに質問します。

 

「ここで食事をしている人たちの、何人がプロジェクト活動のことを知っていますか」

 

皆さんも、自問してみてください。その答えがプロジェクト活動の結果なんですよ。

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